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武藤 清・著『やまぐちのビタンミン』‥関門海峡の明日を考える

2009年08月07日 (金) 15:15
前回記載しました元、日本銀行下関支店長・武藤 清 氏の著書
『やまぐちのビタミン』 -関門海峡の明日を考える-から

山口県に着任して初めて見たた関門海峡の景観は忘れられない。
九州がすぐ目の前にあることに驚いた。また、対岸に連なる緑の屏風
のような山並みと門司の街並みが青い海にとけ込んで、雄大でありな
がら繊細な美しさを生み出していることに強い感銘を受けた。

関門海峡は下関と山口県にとってかえがえのない資源であり、その
ブランド価値の厳選となるものである。また、北九州とともに、海峡を
挟む地域は古来から海上交通と中継貿易の要衝として発展してきた
歴史があり、今も日本経済の物流と生産の重要な拠点となっている
ことは言うまでもない。

近年、関門海峡をひとつの「圏域」ととらえ、景観条例の制定など行政
当局を中心に両岸で連携する動きが強まっているのは望ましいことで
あるし、必然的な流れでもあるように思う。

こうした発想は実はかなり前からあった。
大正14年に中野金治郎という門司出身の実業家が「海峡大観」という
本を著した。
平成7年に北九州によって現代語訳されたこの著作の存在はある経営者
の方から教えて頂いた。この中で中野は、海峡両岸の下関、門司、小倉
など各都市は「唇歯輔車(しんしほしゃ)」の関係、すなわち唇やハサミの
ように二枚が合わさってはじめて完全な一個として機能する関係にある
とする。
従って「海峡を統一する利益より統一しない不利益を考えるのが早道」と
して両岸を「海峡府」または「関門県」として統一すべきと説いている。

また、中野はその前段階として、海峡北岸については下関、長府、彦島
の(当時は別の行政区画だった)合併、南岸では門司、小倉、八幡、戸畑
の各市合併を「必ずしも遠い未来のことではない」と予見している。

関門海峡の重要性を国家的見地からとらえた問題意識の高さとその先見
性には驚かされる。

確かに関門海峡は古川薫氏が書いておられるように運河のような存在で
あり、あるいは河川にも例えられよう。

川で隔てられた都市は多く、中野も書いているが新潟市を流れる信濃川に
かかる万代橋の長さは早鞆の瀬戸の約2倍ある。
海外でも、下関と姉妹都市のイスタンブ-ルはボスポラス海峡の両岸に
わたっているし、広大なドナウ川が市の東西を分けるブダペストも両岸の
二市が合併してできたものである。

その意味では関門両岸の統一に地理的な障害はなく、現在も考慮に値する
スケ-ルの大きな構想である。

 続く…


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